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「まったく新しい店を出した」そんなつもりで取り組んでいるんです。
デジタルアプローチと同時にスクラップブッキングにも挑戦

フォトステーションKさんは、お店のデジタル化、その場お手渡しサービスの「超速」化と平行して、いま話題の「スクラップブッキング」も積極的に経営の柱として取り込もうとされている意欲的な店舗です。今回は、その取り組みに至られた経緯とこれからの戦略についてうかがいました。

アナログではだめだ。そう思ったので、思い切ってデジタルに徹底しました。
社長 伊藤さん

フォトステーションKさんは、一日数千枚と全国でも処理枚数が多いお店です。しかし、そんなフォトステーションKさんでも去年の暮れからは、特にアナログの処理枚数がめっきり減ってきたそうです。「去年の暮れ、年賀状などでアナログフィルムの処理枚数の落ち込みが大きかったんです。このままでは大きく赤字になってしまう。なので、いっそのこと店をたたんでしまおうかと思ったくらいです。」と社長の伊藤さん。「はっきりとフィルムで現像するという人が減ってきたんですね。だから、このままの経営形態ではやっていけないと思ったんです。」ということでした。

そこで伊藤さんは処理枚数の落ちていないデジタルの処理に本格的に取り組まれました。「やめるのも手なんですけど、やめる前に、逆にここまで来たら、思い切ってなんでもやったらいいじゃないかと思ったんですね。やれることはなんでも取り組んでみようと思いました。」そこで投入したのはCT-1と2そして他社製の受付端末で、総数3台の受付端末。すべてをお客様側に向けて、操作の一切をお客様にまかせています。「お客さまへの操作説明などは細心の注意を払って行いましたが、ひと月程度で皆様慣れてくださったようです。いまでは受付端末の操作に関する質問やトラブルはほとんどありません。」とのことでした。アナログのフィルム現像の場合は対面販売が基本でした。写っているかどうかわからないフィルムを現像処理の専門家にまかせるという気持ちがお客さまの側にありますから、顔をあわせるということに意味があったのです。

しかしデジタルカメラの場合は、すでに「キチンと写っている」という安心感がお客さまの側にありますから、対面販売であることより「必要なショットだけ選択してプリント指定する」という作業がどうしても必須になります。これこそが「超速」サービスの基本であり、受付端末を導入することでもあります。「受付端末をお客さまの側に向ける」ということに抵抗を感じるショップの方も多いようですが、時代の変化にあわせてサービスの形も変更しなければならないということです。

デジタルサービスを導入されてフォトステーションKさんでは、「当初目標よりは少し下回りましたが、それでも例年の倍以上の処理枚数にはなりましたね。一度端末に慣れてくださった方は次からは気軽に端末を利用してくださいますし、お客さまが増えているという実感があるというのは感じますね。」とのこと。実際、取材中も受付端末はフル稼働の状態。次々にお客さまが画面にタッチをされている状態でした。

プリント売り上げにプラスする形でスクラップブッキング商材を扱っています。

「処理枚数が培になりましたし、次の一手を打ちたいと考えていたところでスクラップブッキングの存在を知ったんです。デジタル化に加えて、もうひとつの商材にならないかと思って、とにかく取り組んでみることにしました。」とおっしゃる伊藤さん。

スクラップブッキングとは、台紙に写真を自由に加工・レイアウトして貼り付け、思い出をより美しく、楽しく残していくという、いまアメリカで大ブームになっている話題のペーパークラフト・ホビーのこと。日本でも注目されていて、写真を台紙に切り貼りしたり、飾り枠をつけたり、思い出の出来事を文章にして台紙に書き加えたりと、手作り好きの女性には大好評な「アート」です。

「やりだすと楽しくてね」とおっしゃる伊藤さん。「自分専用にクラフト用のハサミセットを買ってしまいましたよ。」とケースに入った20本のハサミセットを見せてくださいました。これはスクラップブッキングで使う特殊なハサミで、紙や写真を切ると切り口が波型になったりギザギザなったり、さまざまな形状で切り抜けるもの。切り口の種類によって数多くのバリエーションがあり、20本にもなるわけです。

店頭スクラップブッキング素材売場

スクラップブッキングでは、これらハサミだけでなく、台紙、飾り枠用紙、飾り文字を書くペン、などなど多彩な用具が必要で、それらがすべて何十という幅広いバリエーションを持って品揃えされています。「この素材を店に並べようと思ったんで、一気に仕入れてコーナーにしたんですよ。」フォトステーションKさんの店頭にはこれらの商材がバリエーション豊かに並んでいます。

スクラップブッキング作品

「写真のプリントというのは思い出づくりなんですよ。旅行写真にせよ、結婚式の写真にせよ、ペットの写真にせよね。スクラップブッキングはその思い出作りを楽しく、しかも他の人にもわかりやすくするものなんです。雰囲気を盛り上げる飾りをつけたり、説明の文章を加えたりして。思い出のシーンを何枚かの写真を集めて一枚の台紙にまとめるもので、そこが楽しいし、写真のプリント業務との連携もできる商材ですね。」と伊藤さんはおっしゃいます。

相性の良い、スクラップブッキングとプリントサービス。

実は、スクラップブッキングで使われる各種の素材には、長期保存性という観点から「アシッドフリー」のものが選ばれています。アシッドフリーとは「酸がない」という意味で紙製品などの場合、酸化による劣化が最小限におさえられる、ゆえに長持ちするという特性があるのです。スクラップブッキングで使う材料はアシッドフリーであることが絶対条件と言われてています。

この考え方は、写真の長期保存の考え方の延長そのもの。まさに写真をより楽しく飾りつけるためのバリエーション素材がスクラップブッキングと言えるでしょう。長期保存にすぐれた「お店プリント」こそがスクラップブッキングと相性が良いのです。「いやいや、お客さまの意識は、まだそこまで行ってませんけどね。」と伊藤さんはおっしゃいますが「でも、いろいろと、この思い出作りの楽しさを知ってもらわないといけないですしね、スクラップブッキングの教室も始めたんですよ。」

フォト ステーションKさんは有名スーパーの店内にお店をかまえておられるのですが、その施設内のスペースに講師となる先生を招いてスクラップブッキングの考え方や基本テクニックなどを体験できるようにされているのです。反応も、「おかげさまで、教室の予約は先々まで埋まってますね。お客さまの反応はいいですよ。」というお話。スクラップブッキング商品を店頭に並べ、解説用ビデオも常時放映されているので、お客さまも興味津々のよう。「お店のスタッフにも覚えてもらって、時たま店頭でスクラップブッキング作業のデモをするんですよ。これも注目してもらいやすいですね。」とおっしゃる伊藤さん。お客さまに対するアピールが重要なようです。

店内
スクラップブッキングとプリント売り上げの連動を考慮して、スキャニング+ポストカードを考案中。

そんなお話をうかがっていると、「いまね、ひとつアイディアがあるんですよ。」と伊藤さんは販売促進の秘策を教えてくださいました。

「スクラップブッキングはね、みなさんやりだすと没頭するんですよ。で、できあがった作品を知り合いに見せたくなるんです。だからね、できあがった作品をスキャニングしてポストカードにしますよっていうサービスをしたいなと思ってるんです。結婚しましたでも子供が出来ましたでもいいんですけど、そういう思い出のスクラップブッキングって、そのままお知らせハガキになるんですよね。」

なるほど! とうなってしまいました。確かにいまはデジタルカメラが人気で、デジタルデータは加工しやすいという話は良く聞きますが、お客さまがご自分でパソコン上での加工をされることはマレです。しかし、プリントアウトした写真を自由に切り貼りするのなら、誰でもが楽しみながら作業できます。

「みなさんね、思い出の写真にコメントをつけたり、その時の気持ちとか雰囲気とか、写真に写っていないことまでスクラップブックの形で一枚にまとめておられますからね。出来上がった作品って、誰に見せても何の写真か良く分かる。良いポストカードになってるんです。年賀状のテンプレートなどは決まったものをこちらで用意してますけど、スクラップブッキングは、まさにそのテンプレートをお客さま自身がお作りになること、そのお手伝いだなぁと思いますからね。お客さまにとっても便利で楽しいと思うんですよ。」という伊藤さんのアイディアは素晴らしいものだと思います。

スクラップブックの台紙はアルバム台紙の正方形に近いものが多いそうですが、これをなんとか通常のA4用紙の比率で教室運営ができないかを検討している最中だとか。今後のポストカードニーズにもつながるこのアイディア。展開が楽しみです。

サービスの流れ
フォトステーションK様

長岡京市は京都市内から数駅はなれた住宅地。フォトステーションK様は駅から数分の場所にあるスーパー「イズミヤ」の店内ショップとして開設されています。日常のお買い物ついでに立ち寄るお客さまも多く、その立地がデジタル展開に有利に働いている部分もあるようです。

店舗面積:15坪
導入機器:QSS-3001Digital/QSS-2901Digital

住所:京都府長岡京市開田4丁目7-1
営業時間:AM10:00~PM8:00(年中無休)
ホームページ http://www.psk-n.com

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