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| 令回、お話をうかがいに出かけたのは、(株)北神企画が出されている5店舗のうち、1号店である鈴蘭台の「街の写真屋さん」。最初に出店されたお店であり、いわば本店ともいうべきお店です。
鈴蘭台は、神戸の中心地三宮から神戸電鉄で約20分の距離にある、山の中腹、見晴らしの良い、昔からあるおだやかな住宅街です。 |
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| 取材の場で席についた瞬間、末田さんがまず話されたのが、「今日は一年で一番売上げの大きい一日なんです」という面白い話題でした。取材日は、夏休み最後の日曜日が明けた翌日。この日は、夏休みの最後の思い出を、夏休みのうちにプリントしておきたいというお客さまのニーズが集中する一日だそうです。「とにかく、数字だけはキチンと追いかけるようにしてるんです。そして必ず裏を取る。数字が大きく動く時には、必ず理由があるんです。それをキチンと店頭でつかまえておくことが大事だと思います。そして、それを把握できるかどうかは、前回り、つまり接客の質なんですね。」と一気にお話になる末田さん。 |
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| 奇しくも、この日は会社を株式にされた当日でもあり、実にドラマチックな日にうかがったことになります。しかし、「一年で一番売上げの多い日」と一言で言ってしまえるということは、逆に言えば、それだけの数字の把握と、その変化のチェック、そしてお客さまを通じての理由の把握まで正確に行われているということ。これは、簡単なように見えて、どこのお店でもできるという手法ではありません。
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| いったいどうやって? とうかがうと、こともなげに「店のスタッフに、売上げ集計表と、作業集計表、この二つの表に、毎日キチンと数字を付けさせるようにしてるんです。私はそれを見ているだけです。」ととても簡単であるかのように言われる末田さん。
「やっぱりね、店頭、接客がすべてだと思ってるんです。だからうちはスタッフも店の規模の割には多分人数が多いんですね。実際、税理士さんなんかにも、人件費がかかりすぎていると叱られる事すらあるんです。それでも私はやっぱり接客、お客さまとのふれあいを重視することが、この商売にとってもっとも重要だと思っているんです。」
という並々ならぬ接客への注力の必要性をお話くださいました。 |
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| 今回は、写真店が「商店」として目指すべきお店のあり方、スタッフの方の教育方針など、理念に沿ったお話をうかがうことにしました。 |
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| 「言ってしまうと何ですが、この業界に苦労してでも成功しようと大志を抱いて入ってくるという人はいないんですよ。」と、まず、人を雇うスタート地点から、シビアな発想で捉えられている末田さん。「だから、まず居心地をよくしてあげることが大切だと思いますね。スタッフが気持ちよく仕事ができるようにする。うちはスタッフは女性ばかりですが、とにかく飲み会を開いたり、ボーリング大会だの、盆踊りに卓球大会とスタッフとのふれあいに心を配っているんです。楽しく働いてもらうということができていなければ、定着もしませんし、技術も身に付かない、ましてやもっと難しい接客が身に付くということはないと言うことですね。」と、まず居心地の良い環境に心を砕く重要性を教えていただきました。しかし、これらの社内イベントは単に親睦を深めるという意味だけでもないようです。 |
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| 「とにかく、スタッフのみんなには、技術の話から接客の心得まで、そういう時間にいろいろ話していますから。」とくりかえし強調される末田さん。仕事の場で「教育」するだけではなく、社内のイベントでの楽しい時間に、経営者としての「思い」を伝達するという手法を取っていることが、末田さんの成功法則のひとつかも知れません。 |
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| 末田さんは、平成5年に第一号店を出されたそうですが、そのオープン時には、レジにお釣り用の小銭を用意しておくのを忘れて、応援に駆けつけてくれた関係各社の人たちから小銭を借りて乗り切った、というほど、まったくの素人からのスタートだったそうです。だからこそ、スタッフの方とのふれあいや教育手法も、普通の素人を、より優秀な「接客のプロ」へ成長させることを主眼にされているのでしょう。 |
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| 「結局ね、いつも言うのは、写真をお客さまにお渡しするのはモノの受け渡しをしてるんじゃないんだよという事ですね。ブライダルの写真であるなら、その結婚式の感動や思い出、人生の一コマをお客さまと共有しているのだ、お客さまにとって大事なドラマをお渡ししているんだ、というそういう考え方ですね。これをわかってもらわないとダメです。」と写真というものが持つ本来的な魅力について、改めて語ってくださいました。 |
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| 「いちばん大事な事は、僕が写真を好きだってことです。写真は、ひとりひとりのお客さまの人生と一緒に動くものです。アルバムの中の写真が毎年積み重なってゆっくり成長していく。だからお客さまとの関係も、それにあわせて大きくもしていけるし、実際数字も確実に増えていってるんです。」というのが、末田さんの基本的な考え方。 |
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| 「この商売は、ひと月に1000円を使ってくださるかどうかというお客さまを、いかに毎回、何度も来店していただけるようにするかが大切なんですよ。そのためには写真の一枚一枚に詰まっているお客さまの気持ちを、スタッフがキチンと受け止める必要があるんですね。ポストカードを出力するにしてもどの一枚を選ぶかにお客さまは真剣です。その気持ちをちゃんと受け止めて、たとえどんなに時間がかかろうが、納得の一枚を選べるまで、お客さまとしっかりと話しこめるかどうかなんですよ。それが結果として処理数や、売上げにつながっていくんです。」 |
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| そこには、写真というものが、永年変わらずに「本当にいいものだ」という確信を持っておられるご様子でした。
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| 『写真屋』が、アナログからデジタルに移行する中で、少し見失ってしまったモノがあるのかも知れませんね。たとえば、うちの店では、従来のフィルムの売上げが、いまだに大きく経営に貢献してくれているんです。お客さまにしたら写真が楽しめたらいいわけで、媒体がデジタルでもアナログでもどっちでもいいのかもしれません。」とおっしゃる末田さん。「アルバムという形も写真を楽しむには日本人には最適のスタイルですし、そういう変わらないものも大切にすればいい。そういう、素朴な写真の魅力みたいなことに、もう一度立ち返ったほうがいいんじゃないのかなと思います。」という末田さんのスタンスは、結局は、「お客さまにとって良いモノはなんでも品揃えしよう」という全肯定の考え方です。 |
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| だから、末田さんのお店では、アナログだけではなくデジタルの品揃えも強力です。動く動画アルバムのフィルムーブ、ネットでの写真受付、大判プリント、店オリジナルのテンプレート、フォトショップなどによる各種画像加工など、お客さまにとってメリットがあるなら積極的に取り組むという姿勢です。 |
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| 「ノーリツさんの23型が出たときには、夢の機械が出た!と感激しましたしね。導入したのも他店よりうんと早かったですよ。文字入れはできるし、カレンダーは作れるし、本当にサービスメニューが広がって、お客さまに対してなんでもできるとうれしかったんですよ。」末田さんのお店では、こんな思いをスタッフの方が受け継ぎ、たとえばポストカードのテンプレートなども完全にスタッフの方のオリジナル品。「技術もお客さまのためのもの、なんですよ。機械の使い方に関しては、仕事をはじめて二年目のスタッフが、一年目の新人を指導するようにしてるんです。レベルが近い方が良く伝わりますし、二年目スタッフの復習にもなるし、先輩としての自覚を持たせる刺激にもなります。やはりお客さまとのつながりがあって、スタッフ同士のつながりもある。重要なのは人間力という事なんじゃないでしょうか。」 |
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| 「結局は『人間』です。スタッフに良く言うのは、『給料は俺が払ってるんやないで、お客さまが払ってくださってるんやで』ということです。仕事の仕組みや機械の技術が複雑になると、そういう大事なところを勘違いしてしまうのかもしれないですね。いま一度、基本に戻ることが、この業界にとっても必要なんじゃないでしょうか。」と人間力への回帰を重視しておられる末田さん。 |
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| 「たとえば、私は数字はとても大切にしていますが、スタッフに記帳させている売上げ集計表と、作業集計表もパソコン化はしていません。そういう部分ではスタッフがわかりやすい、シンプルな仕組みの方が、たとえばお客さまがなぜ、この日に大量にプリントを出されたのかなどの理由にまで気持ちを働かせる余裕が出てくると思うんです。そして、本当に必要なのは、数字をつけることによって『お客さまの動向を把握すること』なのですから、それができていればそれでいいんだと思うんです。」という末田さん。
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| 「うちの店はどの店でも、『今月の子供たち』という、お客さまのお子さまの写真の中から素敵な写真をピックアップして飾っているコーナーを作ってるんですが、それも、お客さまに『この写真を店頭に飾らせていただけますか』とおたずねする練習のためなんです。まず人と人とのつながりなんですよ。」 |
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| と、人間力から広がる写真の楽しさのパワーについて力強く語ってくださいました。同業の方にお伝えしたいこと、経営のポイントはと質問させていだだくと、 |
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| 「あまり自分たちの仕事を低くみないで、良い仕事をしていると誇りを持ってやるということでしょうか。適正価格で良い商品を提供するというスタンスでサービス力をあげることでしょう。そこに必ずお客さまはついてきてくださいますし。だから、基本は人を信用するってことですね。まずスタッフを信用してまかせる。そこからすべてがはじまるんじゃないでしょうか。」と笑顔で応えていただけたことが印象的な取材でした。
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| ホームページ http://www.photo-hokushin.com/ |
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| 住所 |
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■鈴蘭台店
神戸市北区鈴蘭台北町1-6-7
TEL:078-594-2140
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■西鈴蘭台店
神戸市北区北五葉1丁目1-1
TEL:078-592-4386
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■神戸北町店
神戸市北区日の峰2-3-3
TEL:078-582-4648
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■三宮店
神戸市中央区御幸通6-1-15
TEL:078-222-2015
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■フレンテ西宮店
西宮市池田町11-1
フレンテ西宮 1F
TEL:0798-36-6588
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