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新しい写真ニーズを開拓したい。
いまの時代にあわせてショップをリニューアル。

亡くなられたご主人の遺志を継いで、大阪府南部の北信太で13年、ショップ経営を続けて来られたフォトフォーカス・野上和枝さん。お店の移転をきっかけにリニューアルして、いままでにない新しいイメージの写真店に衣替えされました。その具体的内容と、次世代の写真ニーズへつなぐアプローチを取材してきました。

道路計画による移転をきっかけに大きくリニューアル。
フォトフォーカスさんのある北信太・鶴山台は、大阪府南部にある、典型的な大阪のベッドタウン。大規模な団地があり、学校などの公共施設が充実している場所です。 フォトフォーカスさんは、この土地で13年も営業を続けている写真店さん。代表取締役の野上和枝さんは、亡くなられたご主人が立ち上げたこのショップを、遺志を継いで営業し続けてきた見た目とはうらはらにガッツあふれた女性です。
「当初は、本当に右も左もわからずで、どうしようかと途方に暮れたものですが、当時は従業員の方も何人もいて、どうすればいいのか聞きながら、なんとかここまでやってこれたようなものです。」とくったくなく笑う野上さん。
長年、この土地で写真店を経営されていたのですが、今回道路計画のためお店を数10メートル移転、新装開店することになりました。市場の変化も大きい昨今、時代に合わせたリニューアルをする、よいきっかけになったようです。
店先

ましかく写真

「今回、リニューアルして、場所も内装も変えましたから、お客さまへのアピールも高まったかな?とは思ってるんですよ。表から何の店だろうと覗いてくださっていたりしますしね。」と、地域の写真店として、注目されていることを実感されているご様子。
お店は、実際大きくイメージが変りました。カウンターから木造で、取材でお店に入った時も、一瞬「ここは喫茶店かな?」ととまどうほどに、さわやかで、気持ちの良い空間にしあがっていました。
プリント待ちの空間の木造のテーブルと椅子

話題の写真集なども常備

「この内装にするために、娘と二人で、いろんなお店を見て回ったんですよ。」と野上さんはおっしゃいます。 「お客さまのニーズも変ってきていますし、その場でプリントしてお客さまにプリント待ちしていただく場所も欲しかったので、これを機会に本当にいま必要な形に仕上げようと思ったんですね。」と改装に至る経緯をお話くださいます。 プリント待ちの空間には木造のテーブルと椅子が用意されていて、話題の写真集なども常備。ほんのすこし座っているだけで、もっと写真が撮りたくなる演出は、女性経営者ならではの気配りを感じさせてくれました。
「お客さまの中には、ここに写真店がある事自体をご存じなかった方もおられるんですよ。プリントするのに、少し離れた泉大津まで足を伸ばしていた方もおられたくらいなんです。」という野上さんリニューアルしたことで、地域の方に、新たなアピールができているようです。
お客さまの名前を覚える。それが基本。
「お客さまと接する事に関しては、いつもひとつだけ、気をつけていることがあるんです」と野上さん。
「写真店に来られるお客さまは、普通のショップのように『なにか、いいものはあるかな?』と、気まぐれに来られたりはしません。いつも、『この写真をプリントしたい』という目的を持って来られるお客さまばかりです。だから、ガラス越しに外を見ていれば、うちの店に来られたかどうかは、すぐわかるんですよ。なので、そういうお客さまが外に見えたら、すぐカウンターの前に立って、すぐ受付できるようにしてるんです。これはもう、昔からやってます。」と、他の業種とは違う、写真店ならではの対応のポイントを解説してくださいました。
「受付に関しては、もうひとつ、いつも心がけていることがあるんですよ。」と、もうひとつのノウハウも教えてくださいました。
「名前を覚えること、なんです。どこのお店でも、受付には受付袋を使ってると思いますが、その名前を書くときに、名前とお客さまの顔を一致させて覚えておくんですね。そうして、次に注文くださる時には、お名前を聞く前に袋にお名前を、さっと書けるようにしておくんです。名前を覚えてくれているんだなぁと思ってもらうとお客さまも安心してくださいますからね。」というお話し。とてもシンプルですが、お客さまと対面でやりとりする業種では、基本中の基本とも言うべき大切な考え方です。
お客さまから見える位置
そういうお客さまの気持ちを大切にするアプローチは、お店作りのさまざまなところに活かされています。たとえば、お客さまの側からはQSSの機械の姿自体が目に入って来ません。ポイント、ポイントで半透明のアクリル板などで目隠しをして、機械特有の雑然とした作業空間がお客さまの目に入らないように工夫されています。
また、備品を置くための作り付けの棚も、お客さまから見えない位置にだけ備品を置くようにして、お客さまから見える位置にはモノを置かないようにされるなど、徹底した対応を取られていました。
これからの写真店は、お客さまとの接点を大切にすることです。
実際、これだけこまやかに、お客さまの立場に立って気配りされた空間に立つと、もてなされている感覚が生まれます。通常の写真店とは雰囲気、たたずまいが違います。でも、そのためには、いろいろと苦労されている点もありました。
「いちばん困ったのはマガジンでしたね。処理をしている限り、マガジンの交換は、サッとやりたいので、どうしても、座っている場所のすぐ後ろとかに置きたくなるんですよね。でも、そうするとどうしてもお客さまの目に入る場所にマガジンを置くことになるので、雑然とした感じになってしまうんですね。それで工夫して、椅子の後ろに棚を作って、そこにマガジンを入れる事にしました。」と、収納に関しては、かなり工夫をしていらっしゃいました。
「移転して、まだ間もないですから、マガジンの置き場所に慣れていなくて、あれ? と思う事もありますが、やはりお客さまへの印象という事が大事だと思いますので、こういう形にしたんです。やってるうちに慣れてくるでしょう。」と、お客さまの印象を高くする事に関して、とても細やかに気配りされている野上さん。
マガジン棚

収納スペース

「これからの写真店は、やはりお客さまとの接点を大切にすることだと思うんですよ。今回リニューアルして、店頭受け付け機も増やしたのですが、一台は低い位置に設置して、座って操作できるようにしておきました。お客さまの様子を見ていると、すばやく必要な写真だけをプリントしたい方もおられますが、じっくりゆっくり写真選びをしたい方もおられるんですね。だから、その両方のご希望に添えるようにしようと考えたんです。どちらかひとつだけのやり方というのではなくて、常にお客さまの視点に立って考えるということでしょうか。」と柔軟な姿勢でお客さまにとっての利点を考えておられました。
「証明写真も、前は機械を店頭に置いてたんですが、それをやめて、中のスタジオで撮影することにしました。時間的にも値段もそれほど変りませんし、お客さまと接する機会が増える方が良いだろうと思うんです。」と、ここでもお客さまとの接点重視の姿勢。確かに細長いスペースの奥の空間を活かした簡易スタジオはコンパクトに使い勝手良くまとまっています。証明写真はもちろん、成人式や七五三など、記念写真にも大活躍しそうです。
外回り営業をしようと考えています。
「このあたり一帯の写真ニーズは、しっかりと押さえていると思うんですよ。ベッドタウンですから小学校・中学校・保育園などはとても多いですし、そういう場合の行事写真なども、ご注文いただいていますから。なので、今後は、たとえば老人ホームだとか、介護のデイ・ケア施設などへ、外回り営業をかけてみようかと思っているんです。そういう場所では、毎月のように行事をされているようですし、その写真をプリントして配るようなニーズも大きいんじゃないかなと思って。」と、今後の展開を構想されているご様子。
店内レイアウト
「私も頑張ろうと、やる気を出してますけれど、娘がいろいろアイディアを出してくれましてね。けっこう参考にしてるんですよ。」とおっしゃる野上さん。娘さんはご主人がお店を運営していた頃から、よくお店の手伝いもされていたそうで、写真店の楽しさや本質を肌で理解されているようです。取材をさせていただいている間も、野上さんに代わって、お店の受付・撮影作業はすべて娘さん絢さんがされていました。
「娘のやり方がね、おもしろいなと思うんですよ。時代が変って来ているという事を、ちゃんと受け止めて積極的に動いてます。」と野上さんも頼もしげです。
亡くなられたご主人から、奥様を経て、娘さんへ。アナログ全盛の時代から、ケータイ写真や、デジカメ写真の時代へと続く時代の変化に、まだまだ写真という楽しさが、受け継がれていくだろうという、可能性を感じさせてくれる取材でした。
娘さんと
フォトフォーカス様

〒594-0003
大阪府和泉市太町565-3
TEL:0725-44-2689
WEB SITE:http://photofocus.info

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