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デジカメの高画素数化が、プリントニーズを加速しています。
まずは身の回りの見直しから、はじめました。

平成7年に書店から、ミニラボ店へ業態展開してきた国分寺のチェリーさん。
そしていま、業界に対する危機感から新たなリニューアルを模索。顧客分析、価格設定、サービスなど徹底的に見直し、新たな転換を決意したチェリーさんに取材をしてきました。

時代が変わり、地域の情況が変れば、経営の変革も必要。
東京国分寺。
国分寺市は東京都のほぼ中央に位置し、市内にはJR中央線・武蔵野線、西武国分寺線・多摩湖線が縦横に走っています。なかでもチェリーさんがお店をかまえる国分寺駅は、それら交通網とのアクセスのため、多摩地域の交通の要衝となっています。

この人通りの多い町で、チェリーさんは、教科書なども扱う地域密着型の書店として、経営をされていました。しかし、平成元年、国分寺駅が改築され、その駅ビル内に大型書店が参入して以来書籍の売り上げが伸び悩みました。チェリーさんのミニラボ店としてのスタートは、この時からで、当初は、書店と平行して営業を開始されたそうです。

「時代が変わり、地域の情況が変れば、商売替えも必要ですからね。書店と平行して売り上げを上げられる可能性が高かったので、いろいろな方にお話しをうかがいながら、ミニラボ経営が最適だと判断したんです。」と木村一博さんはおっしゃいます。 当時はデジタルカメラ登場以前であり、ミニラボ経営はとても安定していた時期。平成7年には書店経営を中止してミニラボ専門店として業態を転換されてきたのです。

「でも、去年から、フィルムの売り上げがドンと落ちてきましたからね。従来の現像料・技術料で稼ぐやり方がうまくいかなくなってきたんですよ。」 とおっしゃる木村さん。それは、駅ビルに大型書店が参入してきた以来の危機だと感じられました。昨年2006年は大手の有名カメラメーカーがカメラ製造から撤退したり、フィルムメーカーの撤退など、社会の大きな動きがあったことも、木村さんの危機感に大きな影響を与えていました。

「なので、店舗診断をしてくれるコンサルタントさんに診断を受けましてね。まず、身の回りの見直しというところからはじめてみたんです。ですがもう、それはかなり厳しく叱られたんですよ。」と、危機を乗り越える方法を手探りで探し始められました。

「顧客分析も、いちからやり直しました。この近辺は学生が多いですし、ニューファミリー層も多い。ですから価格帯の見直しや、サービスの見直しなど徹底的にやったんです。コンサルタントさんからの家族全員の面談も受けて、大きな意識変革をしましたね。」とおっしゃる木村さん。 ターゲットとなる顧客層も明確にし、店舗のリニューアルを決断、実行されたのです。
リニューアル後、大きな変化と希望を実感。
リニューアルbefore&after お店はヤングファミリー層や若い女性などを狙ったナチュラルな店構えに変身。物販コーナーや、待合いスペースの確保、証明写真コーナーの整理などで、よりお客さまニーズに対応した店構えに変身したのです。

限られたスペースの中で、プリントだけでない物販や証明写真などの、従来以上のサービスの充実感を出すことは難しい課題でしたが、おおむねお客さまにはわかりやすいと評判も良く、既存のお客さまの再来店率がグンと上がっていることを実感されているとのこと。

「アルバムなどの物販もついで買いの割合が増えましたし、処理枚数の実績もあがってるんですが、それよりなにより、お客さまの実感が感じ取れるようになってきたのが大きな実績ですね。」と木村さんは数字には表れない点を強調されます。

「いままではお客さまが見えてなかったわけですが、ターゲットとなる顧客層が見えてきて、何をすればいいのかが、それなりにわかりますし、たとえば新商品として導入した携帯ストラップやフォトカレンダーの注文も、予想よりもはるかに多い数が出ています。確実にお客さまとつながりが持てているな、というのが一番大きな成果じゃないでしょうか」とのこと。

「フィルムの場合は、写真がちゃんと写ってるかどうか確認するためのプリントでした。でも、いまは、写っている事はお客さまは分っていて、その写真をどう楽しむか? という事でプリントされるんですね。そういう時代の変化がよくわかります。もともと私はミニラボ店を選んだというのも写真が好きだったからこそなんです。だから今は、本当にお客さまに写真を楽しんでいただきたいという気持ちですね。そういう意味では本当に良い仕事についたと思うんです。」と、写真という素材の素敵さに話は広がります。

「長く写真店をやってきましたから、プリントするのが当たり前と思っていたんですが、最近の若いお母さんの中には、携帯で赤ちゃんを撮影して、そのままにしている人も多いんですね。これでは、子供さんの赤ちゃんの頃の写真が携帯でしか見れないという事になってしまいます。先日もお客さまが、結婚するので10年ほど前の写真をプリントしたいと来られたんですが、高校生だったころは一番、家族写真などを嫌がる時期なんですね。だから写真が少ない。でも、そういう学生さんも、結婚する時になって、結婚式での思い出ビデオを作るときに『あ、思い出の写真がない!』とあわてたり気付いたりされるんですよ。10年以上たってから気付かれるわけです。そういう長い時間をかけてのプリントニーズというのがあるわけです。」と写真の本質を捉えたお話。
「写真店の仕事は、お客さまの10年、20年の歴史をお預かりする仕事でもありますからね。そう言う意味ではスゴイ仕事だと思っています。」とにこやかにお話しくださいました。
これからプリントニーズは伸びる。
店内の様子 そんな木村さんに、リニューアルに踏み切ろうと決心した理由をうかがったところ、とても面白いお話を聞かせていただけました。

「実は、去年あたりから、お客さまから、『高画質の写真だから、写真店でプリントしたい』という要望が増えて来ていたんですよ。それがリニューアルを決めた、一番大きな理由なんです。というのは、デジカメは、500万画素から800万画素、それ以上へと、どんどん高画質化してきてますけれど、それをホームプリンタで処理しようとすると、だんだん修正加工作業や、出力時間など、お客さまの手間が増えていくことになるんですね。でも、せっかく美しく撮った写真だからキレイにプリントして見てみたいという欲求は強くなる。そうなると、お店プリントに頼んだほうが手軽でキレイだという事を考えられるようなんですね。」と、お店の現場ならではの実感ある情報を伝えてくださいます。
「今後は、まだまだ画素数も増えて、キレイな写真を手に取りたい、プリントしたい、という方も増えるだろうという確かな手応えを感じたんですね。まだまだ、これから市場は広がりそうだ、という実感です。それがあったので、改装して今一度、あらたな経営手法にチャレンジにしようと決断できたわけです。」とこれからの写真店の可能性を見通してくださいました。そんな木村さんに、これからも写真店のあり方についておうかがいすると、
「これからのカメラ店には、フィルムなど昔からのやり方を身につけている人ほど可能性があると感じているんですよ。デジカメ全盛だからこそ、これからカメラ店としての知識や経験が重要になってくるなと感じています。手ぶれをしないように撮影するとか、プリントする時にはどうトリミングするとか、アドバイスができるのは昔ながらのカメラ店ですし、お客さまも、そういうプロのアドバイスをこそ求めておられると思うんですね。それに、デジタルカメラは、機能を高める事で伸びてきましたから、逆に使っているお客さまが、カメラの機能をよくわかってらっしゃらないこともある。だから、これからもデジタルの知識も学びながら、お客さまにアドバイスできる『写真屋さん』としてやっていければと思っています。」というとても現実的な方向性を示してくださいました。
店内の様子 「なんと言っても、写真が好きですからね。これからもこれでやっていきますよ。お客さまも、思っていたよりプリントしたい!という気持ちが高いというのがよくわかりましたからね。たとえば年末にカレンダープリントをプッシュしてみたら、一枚ものより12枚ものの方が良く出たんですよ。こういうところにもお客さまのご希望が見えますしね。いままでとは違う『プリントして楽しみたい』と いうご要望にお応えしていかなくちゃって思ってます。」とおっしゃる木村さん。 「お客さまの望むサービスさえ、きちんとアピールできれば、市場はまだまだ大きくなる気がしますよ。」という、期待感のあるお答えが印象的な取材でした。
有限会社 チェリー様

〒185-0012
東京都国分寺市本町2-10-4
TEL:042-321-0089

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